POLITICS / STORIES & SYSTEMS
誰が、どうやって国を動かすのか。
国会・内閣・裁判所の制度から、国家元首が二人いる国、541日も新政権が決まらなかった国まで。制度が生まれた事情と、実際に起きた出来事を読み歩く。
01 / READING
政治が動く仕組み
選挙のあと、議会や政府や裁判所はそれぞれ何をするのか。
日本の政治は誰が動かすのか――国会・内閣・裁判所と権力の分け方
首相は国会が指名し、内閣が行政を担い、裁判所が法律や行政の憲法適合性を審査する。日本の三権分立と議院内閣制を、実際に起こる政治の場面からたどる。
得票率34%で議席63%。なぜ選挙制度だけで政治の結果が変わるのか
英国では得票率33.7%の労働党が下院議席の約63%を獲得した。小選挙区・比例代表、日本の並立制、ドイツの併用制を数字と実例で比べ、投票が議席に変わる仕組みを解き明かす。
全国で最多得票でも落選する――アメリカ大統領を選ぶ538人の仕組み
アメリカ大統領は全国の一般得票数だけでは決まらない。各州の票が538人の選挙人票に変わり、通常270票が必要となる。州の人口と連邦制の歴史を追う。
02 / READING
世界の政治には、こんなことがある
7人で動かす政府、投票のために歩く議員、100年前とは違う選挙。
フランス大統領は、隣の独立国家アンドラでも国家元首を務めている
ピレネー山脈の小国アンドラには国家元首が2人いる。しかも一方はフランス大統領、もう一方はスペインの司教。中世の取り決めが現代の議会政治に残った経緯。
サンマリノの国家元首は2人。同時に就任し、半年で交代する
イタリアに囲まれたサンマリノでは、2人の執政が共同で国家元首を務め、毎年4月と10月に交代する。古い共和国の制度が現在まで続く。
スイスの政府は7人の合議制。大統領は毎年交代し、ほかの6人より偉いわけではない
スイスには7人の閣僚が共同で政府を運営し、大統領の役割は1年ごとに交代する。1848年から続く合議制は、権力を一人に集中させない制度である。
英国議会では採決のとき、賛成派と反対派が別々の廊下を歩いて票を投じる
英国下院の重要な採決では、議員が賛成・反対の二つの廊下に分かれて進む。投票のベルが鳴り、原則8分で扉が閉まる。現代にも残る議会の独特な投票方法。
スイスでは1990年まで、女性が地域の投票に参加できない州があった
女性参政権の確立が遅れたスイスでは、1971年に国政で認められた後も、最後の州が1990年まで地域の参政権を認めなかった。住民投票と憲法の関係をたどる。
ベルギーは541日も新政権を作れなかった。それでも国は動いていた
2010年の選挙後、連立交渉が難航し、ベルギーでは新政権発足まで541日を要した。政府が存在しなかったわけではなく、暫定政権が行政を続けた。
アメリカの上院議員は1913年まで、国民の直接投票ではなく州議会が選んでいた
アメリカ建国以来の約125年間、上院議員は各州議会が選出していた。州議会で票がまとまらず席が空く問題も起き、1913年の憲法修正第17条で制度が変わった。