スウェーデン北部のユッカスヤルヴィでは、冬になると氷と雪を使ったホテルがつくられる。ベッドも壁も氷でできた部屋で眠り、翌朝には外へ出る。ところが春になれば、この冬季限定の建物そのものが溶けてしまう。
材料には近くを流れるトルネ川の氷が使われ、芸術家や職人たちが毎年違う客室や彫刻をつくる。冷たい部屋で泊まるため、客は特別な防寒用具などを利用する。同じ年のうちでも氷の形は少しずつ変化するが、暖かい季節には冬の部屋は消えていく。
この施設の始まりは1989年の氷の展示企画へさかのぼる。氷の空間に泊まるという体験が生まれ、次第にホテルとして発展した。なお、現在は通年利用できる別の氷の宿泊施設もあり、すべての客室が毎年必ず溶けるわけではない。
普通のホテルなら、同じ部屋を何年も使い続けられることが利点になる。ここでは冬ごとにつくり直され、前の年と違う部屋が現れることが特徴だ。
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