ルーマニアのサリナ・トゥルダでは、地下に降りていくと大きな観覧車が現れる。見えるのは都市の夜景ではなく、巨大な岩塩の壁と地下空間だ。もともとは塩を採掘する鉱山だった場所を、観光とレクリエーションの施設へ変えたのである。
塩は料理だけでなく、食料を長く保存するためにも重要な資源だった。トゥルダでは長い間、地下の岩塩を掘り出し、大きな空洞がつくられた。掘れば掘るほど地中の空間が広がり、普通の建物では得られない規模の部屋が残る。
採掘が終わった後、施設は見学できるように整えられ、観覧車やボウリングなどの遊び場が設けられた。地下の広い空間に照明が並び、昔の採掘設備と現代の娯楽施設が同じ場所にある。
資源を採り終えた鉱山には、閉鎖や危険区域の管理という道もある。サリナ・トゥルダでは、長年の採掘で生まれた巨大な空間を、新しい用途に使う選択がなされた。
