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クロアチアの海岸では、35本の管が波に合わせて鳴る

更新日:2026-10-30
波で音が鳴るよう設計されたクロアチア・ザダルの海岸の階段
波で音が鳴るよう設計されたクロアチア・ザダルの海岸の階段撮影・制作:Andrej Šalov / Wikimedia Commons(画像の原典) · CC BY-SA 3.0(表示サイズのみ変更)

クロアチアの港町ザダルで海沿いの階段に腰を下ろすと、石の下から低い笛のような音が聞こえてくる。波が強まれば音も変わり、しばらく静かになったかと思うと、別の音が重なってくる。近くに演奏者はいない。音を出しているのは海なのだ。

海岸に組み込まれているのは「海のオルガン」と呼ばれる装置である。ザダル観光局によれば、全長約70メートルの海岸線の下に、長さや太さ、傾斜の異なる35本の管が設置されている。波が押し寄せると管の中の空気が動き、陸側の出口から音が生まれる。

通常の楽器では、人が鍵盤や弦を操作して音の高さやタイミングを決める。ところがここでは、いつ、どの管が鳴るかを波が決める。波が不規則にやってくるため、音が重なったり、途切れたりする。作曲家が完成した楽譜を演奏するのではなく、管の配置だけを設計し、その後の演奏を海に任せている形だ。

よく考えると、この装置は波の力をただ音に変換している。電動のスピーカーで海らしい音を流しているわけではない。海の状態が変われば、その変化がそのまま音に現れる。

潮の満ち引きや風の具合が違えば、同じ階段に座っていても聞こえる音は変わる。ザダルの海岸には、誰も鍵盤を弾かない楽器が据えられている。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. ザダル地域観光局・海のオルガン ↗ザダル地域観光局・海のオルガン
  2. Sea Organ ↗ザダル観光局

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