ドバイの海岸を上空から見ると、海の中に巨大なヤシの木が浮かんでいる。パーム・ジュメイラと呼ばれる人工島で、幹のような部分と左右に伸びる枝、外側の大きな弧が見える。

これは砂や岩を海へ運び、人工的に陸地を造成してつくったものだ。枝の部分には住宅やホテルが並び、外側の弧状の部分には防波堤の役割がある。ヤシの木の形には都市の印象を強める効果だけでなく、海に面した土地を増やすという考え方も関わっている。
しかし、海岸線を大きく変えれば海流や水質、生物の生息環境にも影響が出る。新しい陸地を造ることは、人間が使える土地を増やす一方、もともとの海を別の環境へ変える工事でもある。
地図にある島の形は、いつも自然がつくったものとは限らない。ドバイでは、都市計画そのものが衛星写真に写るほど大きな地形の変化を起こした。