トルコのカッパドキアにあるデリンクユ地下都市では、地面の下に何層もの通路と部屋が広がっている。人が通る細い道、貯蔵用の空間、換気のための縦穴などがあり、ただの洞窟ではなく人々が利用するためにつくられた施設だ。
カッパドキアには比較的掘りやすい火山性の岩が分布し、地下へ通路を広げることができた。人々は長い時代にわたりこの空間を掘り進め、生活や避難のために使ったと考えられている。
特徴的なのが、大きな円盤状の石の扉だ。通路に転がして動かせば、人が外側から入りにくくなる。地下へ潜るだけでなく、入口や通路を守る仕組みまで考えられていたのである。
地下都市の建設がいつ始まり、どの時代にどんな使われ方をしたかには研究上の議論がある。しかし、地下へ何層も空間をつくり、換気と水の問題に対処しながら人が利用してきたことは確かだ。