タイ中部のロッブリーでは、古い寺院の周囲だけでなく、商店や道路にもサルが現れる。観光客が食べ物を与えたり写真を撮ったりするため、かつては街の名物として知られていた。ところが、数が増え人との距離が近づくと、食べ物を奪うなどの問題が深刻になった。
サルは人間がいなければ生きられない動物ではない。しかし、人から餌を得られると学べば、人の多い場所へ集まるようになる。観光客が減った時期には、餌をめぐってサル同士が争う様子も報じられた。
地元当局は捕獲や不妊化などの対策を進めてきた。野生動物との共存といっても、ただ餌を与えて集めればよいわけではなく、人間と動物の双方が安全に暮らせる条件を考える必要がある。
観光客がかわいいと感じる行動も、住民にとっては日々の仕事や生活を妨げることがある。ロッブリーのサルは、人が野生動物の行動を変えてしまう例でもある。