フィリピンの街を走るジープニーは、前面が長く、車体に鮮やかな色や絵が描かれている。装飾が派手なので最初から観光車両としてつくられたように思えるが、起源は第二次世界大戦後の交通の必要性にある。
戦争が終わると、米軍のジープが残され、その一部を民間の乗り合い車へ改造したことがジープニーの始まりとされる。車体を伸ばして客席を増やし、多くの人が使える移動手段にした。
その後、運転手や所有者は車ごとに色や装飾を工夫し、ジープニーは街の風景を象徴する乗り物になっていった。一方で、古い車両には排気ガスや安全性の課題があり、近代化をめぐっては運転手の生活や費用負担の問題もある。
戦争のあとに残された軍用車が、公共交通へ姿を変え、地域の文化として受け継がれてきた。ジープニーの歴史には、古い機械を新しい暮らしに役立てる工夫がある。