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オマーンの乳香の樹脂は、古代の交易路を支える商品だった

更新日:2026-10-30

オマーン南部のドファール地方には、枝を曲げて乾燥地に生える乳香の木がある。樹皮を傷つけると樹脂が染み出し、固まった粒を燃やせば香りが広がる。今では小さな香料に見えるが、古代には遠くまで運ばれる貴重な商品だった。

オマーン・ドファール地方に生える乳香の木ボスウェリア・サクラの実物写真
オマーン・ドファール地方に生える乳香の木ボスウェリア・サクラの実物写真。撮影・制作:Mileli / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0(縮小表示のみ)

乳香は宗教的な儀礼や香料として利用され、アラビア半島南部から地中海世界へと運ばれた。隊商は砂漠を横断し、港町では商品が船へ積まれた。香りを求める人々の需要が、長い距離の交易を動かしていたのである。

この交易に関わった遺跡は、オマーンの「乳香の土地」としてユネスコの世界遺産に登録されている。樹脂を採る木だけでなく、加工や輸送、取引を行った人々の生活が、歴史の一部になっている。

小さな樹脂の粒を手に取ると、現代の香水とは違う古い世界の取引を思い浮かべることができる。昔、人々はその香りを手に入れるため、砂漠を越えた。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. UNESCO世界遺産センターが公開する解説・資料(オマーン) ↗専門資料・公式機関
  2. 画像の原典:Boswellia sacra in Dhofar.JPG ↗Wikimedia Commons

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