世界の国旗を一列に並べると、ネパールの旗だけ輪郭が目立って違う。赤い二つの三角形を縦に重ねた形で、青い縁取りと月、太陽の図柄がある。ほかの多くの国の国旗が長方形なのに、ネパールは昔から続く三角形の旗の伝統を受け継いでいる。
この形が単に雰囲気で決められているわけではないのも面白い。ネパールの憲法には国旗の形を幾何学的に作図する手順が記され、定規とコンパスを使うような細かな工程で図形が定義されている。
三角形の意味をヒマラヤ山脈に結びつけて紹介する例もあるが、伝統的な旗の形や宗教的な象徴など解釈には幅がある。だから、国旗の形が山だけを表していると決めつけるのは正確ではない。
国旗は遠くからでも国を見分ける印である。ネパールでは、輪郭そのものがほかの旗と違うため、色や模様を細かく見なくてもひと目で分かる。