ひとくち雑学 · 生物

モンゴルの恐竜「卵泥棒」は、実は自分の卵を守っていたかもしれない

更新日:2026-10-30

1920年代、モンゴルのゴビ砂漠でアメリカ自然史博物館の探検隊が恐竜の卵を発見した。卵の近くには別の恐竜の骨もあった。研究者たちは卵がプロトケラトプスのものだと考え、そばにいた恐竜に「オヴィラプトル」、つまり「卵を盗む者」という名前を付けた。

モンゴルの恐竜博物館で展示される本物の恐竜卵の巣の化石
モンゴルの恐竜博物館で展示される本物の恐竜卵の巣の化石。撮影・制作:Gary Todd / Wikimedia Commons / CC0 1.0(縮小表示のみ)

ところが後の発見が、この解釈を大きく変える。1990年代、よく似た卵の内部からオヴィラプトル類の胚が見つかった。さらに、卵を抱くような姿勢で化石になった仲間も発見された。盗もうとしていたのではなく、自分の卵を温めたり守ったりしていた可能性が高くなったのだ。

1920年代の研究者たちは、現代のように卵の中の胚を詳しく調べられたわけではない。手元にある証拠から説明を考え、名前を付けた。しかし新しい化石が見つかれば、何千万年も前の出来事の読み方が変わる。

今もオヴィラプトルという名前は残っている。生物の名前には、後の研究で修正された当時の推測まで、歴史として刻まれていることがある。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. Dinosaur Eggs ↗American Museum of Natural History
  2. Going Gobi: Roy Chapman Andrews ↗American Museum of Natural History

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