紀元前18世紀ごろのバビロニアで刻まれたハンムラビ法典には、「目には目を」で知られる規定だけでなく、家を建てる職人の責任まで書かれている。建築した家が崩れ、持ち主が亡くなった場合、建築者に死刑を科すという、現在の感覚では非常に厳しい条文もある。

この法典を残したのは、現在のイラクを中心とする古代バビロニアの王ハンムラビだ。黒い石の碑に楔形文字で多くの条文が刻まれ、現在はパリのルーヴル美術館で保存されている。財産や商取引、家族、労働など、実に幅広い問題が扱われている。
興味深いのは、家が崩れたときの責任を考えていたことである。安全な建築の必要性は古代でも切実だった。ただし、条文の罰は社会的身分などによって違い、現代の法の下の平等という考え方と同じではない。
法典は人類で最初の法律ではなく、それ以前の法文書も知られている。それでも、住宅の施工不良という身近な問題まで残っているため、約3800年前の都市生活を具体的に想像できる。