雨季になると、バングラデシュの川沿いでは通学路が水の下へ消えることがある。学校までの道がなくなっても、子どもたちの学びまで止める必要はない。そこで考案されたのが、教室を船に設ける水上学校だ。
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船は水辺の集落を回って子どもを乗せ、船内で授業を行う。机や本棚を備えた船もあり、太陽光発電で照明や機器の電力を得る取り組みも進められてきた。学校へ通うのが難しいなら、学校を人の住む場所へ運ぶという発想である。
この方法は、川の水位が季節によって大きく変わる土地だからこそ意味を持つ。普段は陸上の道を使えても、大雨や増水によって同じ道が通れなくなる。固定された校舎だけに頼ると、授業の機会が失われることがある。
水上学校は洪水という災害をなくすわけではない。むしろ、水が広がる季節を暮らしの一部として受け止め、その条件に合わせて教育の形を変えた試みだ。