ひとくち雑学 · 歴史

アメリカは核爆発で運河を掘ろうとしたことがある

更新日:2026-10-30
アメリカで1962年に行われたセダン核実験の爆発の記録写真
アメリカで1962年に行われたセダン核実験の爆発の記録写真撮影・制作:Federal Government of the United States / Wikimedia Commons(元画像) · Public domain(表示サイズのみ変更)

運河を掘るなら、巨大な重機を使って土砂を運ぶ。ところが冷戦期のアメリカでは、核爆発で一度に大量の土を動かす計画が真剣に研究された。「プロジェクト・プラウシェア」と呼ばれる、核爆発の平和利用を目指した構想である。

港や運河の掘削、地下資源の開発などへの応用が考えられ、実際に爆発でどれほど地面を動かせるかという実験も行われた。1962年のセダン実験では、ネバダ州の地下で核爆発を起こし、直径約370メートルの巨大なくぼみが残された。

ただし、土砂を大きく動かせることと、安全で便利な土木工事ができることは違う。核爆発では放射性物質の拡散や環境汚染が重大な問題になる。土地を掘り返す量が大きくても、その後に人が暮らせる安全な環境を確保できなければ、公共事業としては成り立たない。

結局、核爆発を使って大規模な運河を造る構想は実現しなかった。ネバダの実験でできた大きな穴は、当時の技術への期待と、その危険性の両方を伝える跡になっている。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. www.energy.govが公開する解説・資料(アメリカ合衆国) ↗米国エネルギー省

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