トリニダード島南西部のピッチ・レイクでは、湖と呼ばれる場所に水の代わりに黒いアスファルト質の物質が広がっている。表面は固い道路のように見える部分もあれば、柔らかく粘る部分もあり、ところどころに亀裂が走っている。
この物質は、地下の石油と関わる成分が地表へ上がり、軽い成分を失ったり、鉱物粒子や水と混ざったりしてできたと考えられている。舗装道路に使うアスファルトに似た材料が、地中の地質作用によって自然に集まっているのだ。
ピッチ・レイクから採れる天然アスファルトは、道路の舗装や防水の材料などに利用されてきた。昔から知られた産地で、採取と観光の両方が行われている。
ただし、黒い表面が固そうだからといって、どこを歩いても安全なわけではない。地面の状態は場所によって異なり、柔らかい部分には注意が必要だ。道路の材料として見慣れたものが、大地からしみ出して湖をつくっている。