2021年4月、カリブ海のセントビンセント島でスフリエール火山が爆発的に噴火した。空へ高く伸びた噴煙は衛星からも見え、風に流された火山灰が島の家や道路、畑を覆った。青い海に囲まれた熱帯の島の景色が、灰色に変わったのである。
火山灰は、焚き火の後に残る柔らかな灰とは性質が違う。噴火によって細かく砕かれた岩石や火山ガラスを含み、吸い込めば健康に影響することがある。屋根に積もれば重みで建物を傷め、雨水や農業用水にも影響する。
大規模な噴火の前には警戒が高まり、危険な地域の住民が避難した。噴火そのものが終わっても、生活を再開するには火山灰の除去や農地の回復など、多くの仕事が必要になる。
熱帯の島で空から降る白っぽい粒子といえば、雪ではない。あの日、山から噴き上がった岩石の破片が、風に乗って人々の暮らしの上へ降り積もった。
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