セントルシアのスフリエール近郊には、「ドライブイン・ボルケーノ」と呼ばれる観光地がある。火山の中へ車で入れると聞くと、溶岩の流れる火口へ向かうような気がするが、実際は違う。火山活動によって生じたくぼ地に、蒸気や熱い泥が噴き出している場所だ。
サルファー・スプリングスでは、地下から上がる熱が水を温め、地表で泡立つ泥や白い湯気となって現れる。硫黄を含むガスのため独特の匂いもあり、地面の下に熱源があることを感覚的に知ることができる。
火山は大きな噴火のときだけ活動しているわけではない。雨水や地下水が岩の隙間へ入り、熱せられて戻ってくるという地熱の働きは、噴火していない期間にも続く。
ただし熱い泥や蒸気に無造作に近づくのは危険だ。観光で入れる区域は決められており、見学には案内と安全対策が必要になる。車で近づけることと、普通の公園のように安全なことは同じではない。
