エルサルバドルのサンタアナ火山を登ると、山頂の火口の底に青緑色の湖が見える。光を受けて輝く水面は宝石のようだが、色が美しいからといって清らかな水とは限らない。
火山の地下からは二酸化硫黄などのガスが上がり、湖水に溶け込むことがある。その結果、水は強い酸性になり、含まれる成分や光の条件によって色が変わる。火口湖の水質は火山活動の影響を受けるため、見た目だけで安全を判断することはできない。
サンタアナ火山は過去にも噴火を起こしており、2005年の噴火では周辺に火山灰などが降った。湖の存在は火山が活動を終えたことを意味しない。火口の下には今も熱やガスの供給源がある。
山頂の湖は、雨がたまった池としてだけ見るよりも、地下の活動を映す水面として見たほうが興味深い。青緑色の水をつくる成分の一部は、同じ火山が持つ危険にもつながっている。
