コロンビアのカニョ・クリスタレス川では、川底の岩が赤や緑、黄色に染まったように見えることがある。「五色の川」と呼ばれるが、水が五種類の絵の具に分かれて流れているわけではない。
赤い色を生み出す大きな要因は、水中の岩に付いて成長する Macarenia clavigera という植物だ。光が届く条件と水量が合うと、川底に広がる植物の赤みが鮮やかになる。緑色の植物や砂、岩の色と組み合わさり、複雑な模様が現れる。
ただし、いつ行っても写真と同じ色が見られるとは限らない。水位が高すぎれば光が届きにくく、水が少なすぎれば水中植物は乾燥してしまう。季節に応じて川の表情が変わる理由は、植物が生きるために必要な環境が変わるからだ。
こうした生物は人が川底を踏むだけでも傷つくおそれがあり、観光客が立ち入る場所や時期には制限が設けられてきた。川の色は美しいだけでなく、壊れやすい生態系の姿でもある。
