バーブーダ島のマングローブ林では、繁殖期になると、黒い鳥の胸元に赤い風船がいくつも浮かぶような光景が見られる。グンカンドリのオスが、喉の皮膚を大きく膨らませているのだ。鳥の体に付いた飾りかと思うほど鮮やかだが、求愛のための行動である。
オスは枝にとまり、赤い喉袋を膨らませながら翼を広げ、音を立ててメスを引きつけようとする。海の上を長く滑空する姿は細身で軽やかなのに、求愛中の見た目はずいぶん違う。相手を探すメスにとって、目立つ袋や行動が重要な手がかりになると考えられている。
バーブーダのコドリントン・ラグーンは、この鳥の大きな繁殖地として知られてきた。マングローブの枝に巣を置くため、台風による被害や海岸環境の変化は繁殖に影響する。美しい写真が撮れる場所でも、親鳥とヒナにとっては生き残りの場だ。
グンカンドリにとって赤い袋は、長距離を飛ぶときには役に立ちそうにない。それでも、繁殖相手へ自分の存在を知らせるためには大きな意味がある。生き物の形は、移動だけでなく相手を選ぶ行動によっても変わってきた。
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