セネガルの首都ダカール近郊には、観光写真で鮮やかなピンク色を見せる湖がある。レトバ湖、別名ラック・ローズ。塩分の濃い湖水と、そこで生きる微生物がつくる色素などによって、赤みを帯びて見えることがある。
塩分が高い場所で生きる微生物の中には、強い光などから身を守るのに役立つ色素を持つものがいる。湖の色はそうした生物の活動や水中環境に関わるため、塩分や水量が変われば色も変わる。どの季節も、どの日も同じピンク色ではないのだ。
実際、近年の大雨と洪水の後、湖水が薄まり、かつての鮮やかな色が見られなくなった時期があった。観光地として有名になった色が消えることは、地元の人々にとっても重要な問題になる。レトバ湖は写真を撮る場所であると同時に、塩を採取する仕事場でもあるからだ。
「ピンクの湖」という名前は、湖の色が固定されているような印象を与える。しかし、水面の色が変わることこそ、塩と水と微生物が結びついた湖の特徴をよく示している。
