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マリのトンブクトゥでは、写本を守るために本が秘密裏に運び出された

更新日:2026-10-30
マリのトンブクトゥに保存されてきた歴史的な手書き写本
マリのトンブクトゥに保存されてきた歴史的な手書き写本撮影・制作:Elias Altmimi / Wikimedia Commons(画像の原典) · Public domain(表示サイズのみ変更)

西アフリカの砂漠の町トンブクトゥは、かつて学者や商人が行き交う知識の集積地だった。15~16世紀ごろにはイスラム法や医学、天文学、数学などが学ばれ、写本がつくられた。古文書の中には持ち主の書き込みや注記が残り、人々が実際に読み、議論した跡をたどれる。

その写本が危険にさらされたのが2012年のことだ。武装勢力が町を占領し、歴史的な建物や文献が破壊されるおそれが生じた。ユネスコの報告によれば、アハメド・ババ研究所の写本の一部が焼失または盗まれた。一方、住民たちは多数の文献を箱に詰め、町の外へ運び出した。

救出された写本は30万点以上と報告されている。ただし、運び出しただけで安全になったわけではない。紙や革の文献は湿度や虫害に弱く、避難先での保存環境を整えることも重要な仕事になる。

金や塩を運ぶ商隊で知られた砂漠の交易都市には、書物の流通と学問の歴史もあった。危機の中で古文書を守った人々の行動は、それらが今も大切な文化財であることを物語っている。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. Cultural heritage: 7 successes of UNESCO’s preservation work ↗UNESCO
  2. Damage to Timbuktu’s cultural heritage worse than first estimated ↗UNESCO(2013年)

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