ジブチのアッサル湖では、青みを帯びた湖の周囲に白い塩の平原が広がっている。雪のように見えるが、ここはアフリカ北東部の高温で乾燥した土地だ。湖面は海面より150メートル以上低い位置にあり、世界でも特に塩分の濃い湖の一つとして知られている。
塩の濃さを生むのは、水の入り方と出ていき方だ。周辺の地下から水が供給される一方、湖は海へ流れ出す川を持たない。強い日差しと乾燥した空気によって水が蒸発すると、水に溶けた塩分は湖に残る。長い時間をかけて濃度が上がり、岸辺には厚い塩の層が生まれた。
アッサル湖はアフリカ大地溝帯の一部にあり、地殻が引き伸ばされてつくられた低地に位置する。海から遠く見える場所にもかかわらず、地形や地下の水の流れは周辺の地質構造と結びついている。
湖は観光の対象であるだけでなく、塩の採取が行われてきた場所でもある。塩分の高い水では体が浮きやすくなるが、目や傷口に触れれば強い刺激になることもある。美しい白い地表は、蒸発と塩分の濃縮が長く続いた証拠だ。
