ウェブサイトのアドレスの末尾に付く「.jp」は日本、「.uk」はイギリス。こうした文字は国や地域ごとに割り当てられている。では「.tv」は何の国だろう。
答えはツバル。太平洋に浮かぶ小さな島国である。
ところが「TV」という二文字は、英語でテレビを意味する略語と同じだ。動画配信やテレビ関連サービスのウェブサイトには、なんとも魅力的なアドレスになる。ツバルは偶然、自国の名前を表すドメインに大きな商品価値があることになった。
そこで国別ドメイン「.tv」の登録・運営を企業に担ってもらい、その契約から収入を得る仕組みが発展した。2022年にはGoDaddy Registryが新たな運営事業者となり、動画クリエイター向けにも積極的に展開している。
ツバル政府の予算資料を見ると、2023年の「Dot TV Marketing Agreement」による収入は約351万豪ドル、2024年の予算額は約560万豪ドルとされている。インターネット上のわずか二文字が、現実の国家財政に貢献しているのだ。
もちろん、国民が「.tv」を打つたびにお金が入るわけではない。ドメインの登録や契約に関わる事業収入である。
ドメイン名の価値が高いのは、アルファベット二文字がテレビを連想させるからだ。地理的な位置とは無関係な英語の略語が、太平洋の島国の財政収入に結びつくという、インターネットならではの現象である。