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ナウルは鳥のフンで豊かになり、国土の大半が掘り荒らされた

更新日:2026-10-30

ナウルの内陸部を歩くと、無数の尖った石灰岩が地面から突き出している場所がある。かつてそこには価値の高いリン鉱石があり、世界へ輸出されていた。資源で豊かになった島の現在の姿は、その富がどう生まれたかを物語っている。

リン鉱石の採掘によって石灰岩の柱が残るナウルの荒廃した内陸部
ナウルのリン鉱石採掘跡。資源採掘によって石灰岩の柱が残り、土地の利用が難しくなった。 写真・地図:Sean Kelleher / Wikimedia Commons / Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0(表示サイズのみ調整・改変なし)

大油田があったわけではない。島を豊かにしたのは、鳥のフンに由来する成分を含むリン鉱石だった。

海鳥が長い年月をかけて残した排泄物などが、島の地質と関わりながらリンを豊富に含む鉱床の形成に寄与した。リンは肥料の重要な原料である。ナウルのリン鉱石は、海外の農地を豊かにするため、大量に掘り出されていった。

ただし、この物語には見落としてはいけない前半がある。採掘の利益は当初、外国の企業や統治国に大きく流れ、ナウルの人々が初めから十分な利益を得ていたわけではない。独立後に鉱業の管理権が移り、国はようやく資源から大きな収入を得るようになった。

ところが、リン鉱石は掘れば減る。そして採掘されたのは、島の内陸部の地面そのものだった。採掘跡には鋭い石灰岩が無数に残り、土地は農業や住宅に使いにくい姿へ変わっていった。採掘の影響は島の大部分、約8割に及んだとされる。

富が続く間に蓄えた資産も、投資の失敗や管理上の問題によって大きく減少した。豊かさを生んだ資源が減ったとき、代わりになる産業は簡単には育たなかった。

ナウルでは今もリン鉱石の採掘が続いている。だから「資源が完全になくなった国」という説明は正しくない。それでも、島の大半を掘り返して得た富が、失われた土地を元に戻してくれるわけではない。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. Government of Nauru, “Nauru celebrates 50 years of phosphate handover” (2020) ↗Government of Nauru
  2. Te Ara Encyclopedia of New Zealand, “Nauru stripped” ↗Te Ara Encyclopedia of New Zealand
  3. U.S. Geological Survey, “Nauru” ↗U.S. Geological Survey

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