解説 · 技術

GPSが正しく動くのは相対性理論のおかげ

GPS衛星の時計は地上の時計より1日に約38マイクロ秒速く進む。補正しないと位置情報がずれてしまう。

更新日:2026-10-29
VISUAL EXPLAINERオリジナル図解
GPS衛星の時計(地上との比較)高速移動弱い重力差し引き−7+45+38数値の単位:マイクロ秒/日
NISTの解説に基づく、相対論の2つの効果の足し算を示す図。

スマートフォンの地図に表示される現在地は、GPSなどの測位衛星が送る正確な時刻情報を利用して計算されている。

なぜ時計のずれが問題になるのか

衛星から地上へ届く電波は光速で進む。信号を受け取るまでの時間を測ることで、衛星からのおおよその距離を求める。

そのため、時計にごく小さなずれが生まれても、測位には大きな誤差が出る。

2つの相対論的な効果

地球のまわりを高速で移動するGPS衛星の時計には、特殊相対性理論による遅れが生じる。地上より重力の弱い位置にあることによって、一般相対性理論による進みも生じる。

NISTによれば、その差は一日当たり約38マイクロ秒だけ衛星の時計が速く進む方向になる。

実際の測位には補正が必要

このずれを無視し続けると、測位の正確さを保てない。相対性理論は遠い宇宙の話だけでなく、日常の位置情報サービスを支える技術になっている。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. Putting Einstein to the Test ↗National Institute of Standards and Technology (NIST)

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