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アイルランドの5000年前の墓は、冬至の朝だけ光が奥へ届く

更新日:2026-10-30
冬至の朝に太陽光が差し込むアイルランドのニューグレンジの入口
冬至の朝に太陽光が差し込むアイルランドのニューグレンジの入口撮影・制作:Allen Karsina / Wikimedia Commons(画像の原典) · Public domain(表示サイズのみ変更)

アイルランドのニューグレンジは、草で覆われた大きな円形の墳丘だ。内部には石で囲まれた長さ約19メートルの通路があり、その先に小さな部屋がある。ふだんなら照明がなければ暗いはずだが、冬至の前後には日の出の光が通路の奥まで差し込む。

秘密は入口の上に設けられた小さな開口部、「ルーフボックス」にある。冬至のころ、太陽が地平線の低い位置から昇ると、光がこの隙間へ入り、通路を進んで奥の部屋を照らす。アイルランド公共事業局によれば、光が差し込む時間は約17分間。入口の扉を大きく開ければ偶然明るくなる、という仕組みではない。

ニューグレンジが建てられたのは紀元前3200年ごろとされ、ギザの大ピラミッドより古い。建物には巨大な石が使われ、石の表面には渦巻きなどの模様も刻まれている。何千年も前の人々が、冬至の太陽の昇る方角を意識して通路を配置したらしいことは、研究者がこの遺跡に注目する大きな理由だ。

ただし、建設した人々が冬至に何を祝ったのか、どのような儀礼を行ったのかまでは分からない。遺骨が見つかっているため墓としての役割は知られているが、光の現象に込めた意味は今も研究されている。

現在、冬至の朝に内部でこの光を見られる人数は限られ、観覧には抽選が行われる。5000年前の建築家たちが合わせた方角へ、今でも短い時間だけ朝日が差し込む。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. 世界遺産アイルランド・ニューグレンジ ↗世界遺産アイルランド・ニューグレンジ
  2. Winter Solstice at Newgrange ↗アイルランド公共事業局

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