市場では、売り手が商品を販売し、買い手がそれを購入する。そこで成立する価格を理解するための基本的な道具が需要曲線と供給曲線である。
需要とは何か
需要は、さまざまな価格において、消費者が購入する意思と能力を持つ数量の関係を表す。通常は、ほかの条件が一定なら価格が高いほど買いたい数量は減り、価格が低いほど増える。この関係を需要の法則と呼ぶ。
ただし「需要の増加」と「需要量の増加」は別の意味を持つ。商品の価格が下がって、同じ需要曲線の上で購入量が増えるのは需要量の変化である。一方、所得、好み、代替品の価格などが変化して、同じ価格でも以前より多く買いたくなるなら、需要曲線そのものが移動する。
供給とは何か
供給は、価格に応じて生産者・販売者が売ろうとする数量の関係である。通常、価格が高いほど生産の採算が改善し、供給量が増えやすい。供給曲線は右上がりに描かれることが多い。
原材料費の上昇、技術進歩、税金、自然条件などは供給曲線を移動させる原因となる。
均衡価格とは
需要量と供給量が一致する価格を均衡価格、そのときの数量を均衡数量と呼ぶ。
均衡価格より高いと、売りたい数量が買いたい数量を上回る余剰が生じやすい。反対に均衡価格より低いと、買いたい数量のほうが大きくなり、品不足が生じやすい。このような圧力が価格調整の基本的な説明となる。
ただし、これは市場の働きを考えるためのモデルであり、現実には価格規制、独占、情報の偏り、取引費用、価格調整の遅れなどがある。必ず瞬時に均衡へ戻るという意味ではない。
実際に曲線を動かすと
下の図では、需要と供給の条件をそれぞれ変えることができる。まず需要だけを増やしてみよう。供給が変わらなければ、一般に均衡価格と均衡数量は上昇する。次に供給だけを増やすと、一般に均衡価格は下がり、均衡数量は増える。
ここで使う数値は学習用の仮想モデルであり、実際の商品の価格予測ではない。