砂漠の中に一本だけ大きな木が立っている。周囲には森がなく、雨も少ない。それなのにバーレーンの「生命の樹」は枝を広げ、緑の葉をつけている。樹齢はおよそ400年とされ、長く人々の関心を集めてきた。

なぜ乾いた土地で生き続けられるのだろう。木が水を得る場所は、地表だけとは限らない。根は地下へ伸び、土壌の奥にある水分を利用することがある。この木が具体的にどの深さから、どれほどの水を得ているかは単純に断定できないが、見えない根の働きを考えなければその姿は説明できない。
砂漠に立つ木は、日差しや乾燥だけでなく、人間が近づくことによる土壌への影響にもさらされる。観光名所として保護することと、根を取り巻く環境を守ることはつながっている。
街の公園に同じ大きさの木があっても、ここまで注目されないかもしれない。周囲にほとんど木がないからこそ、一つの植物が生きるために必要な条件を考えさせる場所になっている。