コンゴ民主共和国のニーラゴンゴ火山では、火口の深いところに赤く光る溶岩湖が現れることがある。水の代わりに、高温で溶けた岩石がたまる湖だ。夜になると赤い輝きが浮かび上がり、表面に薄い膜ができては割れる様子が観察されることもある。
溶岩湖は永遠に同じ場所に残るわけではない。マグマの供給量や火口内の圧力が変われば、水位にあたる溶岩の高さも変わり、排出されてなくなることがある。ニーラゴンゴでは1977年に山腹が割れて大量の溶岩が流出し、2002年には近くの都市ゴマへ溶岩が達した。2021年の噴火でも多くの住民が避難を余儀なくされている。
地質学者にとって溶岩湖は、地下にあるマグマの動きを地表から観察できる珍しい場所でもある。しかし火口に溶岩が見えるからといって、噴火の危険を正確に予測できるわけではない。山腹の亀裂から突然溶岩が流れ出すこともある。
ニーラゴンゴの周辺には多くの人々が暮らす。火山の写真が観光客を引きつける一方、その地下の活動を監視し続けることが、住民の安全に直結している。
