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トンガの海底噴火は、地球を何周もする気圧の波を生んだ

更新日:2026-10-30

2022年1月15日、南太平洋の海底火山が大噴火を起こした。場所はトンガのフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山。噴火は周辺に大きな被害をもたらしたが、その影響ははるか遠く、日本を含む世界各地でも観測された。

2022年のトンガ海底火山噴火で広がる巨大な噴煙を気象衛星が撮影した画像
2022年1月15日のフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山の噴火を捉えた実際の衛星画像。 写真・地図:CSU/CIRA・NOAA(GOES-17衛星画像) / Wikimedia Commons / Public domain(表示サイズのみ調整・改変なし)

不思議なのは、海を渡ってきたのが津波だけではなかったことだ。噴火は大気中にも巨大な圧力の変化を生み、それが波となって地球を伝わった。

空気は目に見えない。しかし、圧力が変われば波が伝わる。音もその一つだ。トンガの噴火が生んだ大気の波は非常に大きく、世界各地の気圧計が変化を捉えた。衛星観測でも波が広がる様子が確認され、波は地球を何度も巡った。

さらに大気の変化は上空にも達し、人工衛星を使った電離圏の観測にも明瞭な異常が現れた。海の中から始まった噴火が、宇宙に近い高さの大気にまで影響したのである。

ここで注意したいのは、「地球を何周もした波」が巨大な津波を意味するわけではないことだ。地球を周回したと確認されたのは、主に大気中を伝わった圧力の波である。噴火による津波や降灰は、別の仕組みで深刻な被害を与えた。

トンガの近海で起きた噴火を、世界各地の気圧計がほぼ同時代の記録として残した。大気中の波は何周も伝わったが、それが津波そのものだったわけではない。別々の種類の波を観測で区別することが、この災害を理解する鍵になる。

REFERENCES

参考文献・出典

  1. NOAA・2022年トンガ噴火の気圧波 ↗NOAA
  2. NASA JPL, “2022 Tonga Hunga Volcano Eruption Example” ↗NASA JPL

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