キリンの群れはいつも同じ顔ぶれとは限らない。集まったり別れたりを繰り返す離合集散型の社会を持つ。以前は「偶然集まるだけ」と解釈されることもあったが、長期研究で違う面が見えてきた。
メス同士には社会的な関係がある
メスは特定のメスとよく一緒に過ごし、その関係には親子や姉妹といった血縁も関係する。成長した娘が母親の近くにいる場合もあり、母系を中心としたつながりが報告されている。
2022年のレビュー論文は、キリンに複雑な協力的社会や母系社会の特徴があると指摘した。ただし、すべての地域のキリンが同じ社会構造を持つとは限らず、研究課題も多い。
子どもをまとめて見守る
出産後しばらくした子どもたちが集まり、母親の一部がそばで警戒する「クレッシュ」という集まりがある。ほかの母親は採食へ出かけ、戻って授乳することがある。
オスの社会は少し違う
若いオスは雄だけの群れを作ることがある。成熟したオスは単独で見られることが多く、メスをめぐって首と重い頭を使う「ネッキング」をする。
争いは必ずしも命がけではないが、強い衝撃が生じる。古いオスほど頭蓋骨が重くなりやすいことも知られる。
キリンは鳴くのか
2015年、欧州の動物園3施設で約947時間の録音を解析した研究が、夜間の低い「ハミング」を報告した。これはキリンが絶対に無声であるという俗説を否定する。
一方、録音されたハミングがどういう意味を持つのか、仲間への連絡に使われるのかは確定していない。超低周波で会話していると決めつけるのも早い。
