キリンの赤ちゃんは、生まれた瞬間から驚くほど大きい。しかし、体が大きいからといって安全とは限らない。野生では、出産から最初の1年までが特に重要な時期だ。
妊娠期間はおよそ15か月
キリンの妊娠はおよそ446〜457日という資料があり、人間の妊娠期間よりかなり長い。通常は1頭を産み、双子は珍しい。
キリンのメスは立ったまま出産する。子どもは前脚や頭などが出てきたあと、地面へ落ちる。赤ちゃんが高い位置から落下する姿は驚きだが、これは通常の出産の一部である。
生まれた直後から立つ
出生時の肩までの高さは1.5〜1.8mほどとされ、体重も数十kgから100kg近くになる。文献によると、生後5〜20分ほどで立ち上がる例があり、1時間以内に授乳が始まる場合もある。
この速さは、ライオンなどの捕食者から身を守るうえで重要だ。とはいえ、幼い子どもはまだ十分に速く走れないため、母親による警戒や保護が必要になる。
草むらに隠す育児
生後しばらくは、母親が子どもを草むらに伏せさせて離れることがある。子どもは目立たないようにじっとし、母親が戻ってくるのを待つ。
数週間たつと、子どもが集まる「クレッシュ」と呼ばれるグループに加わることもある。母親の一部が子守り役のように見張ることがある。
葉を食べるまで
生後数週間で葉を口にする例もあるが、母乳が主な栄養となる。4か月前後から植物の採食と反芻が進み、9〜12か月ごろに離乳が進むことが多い。
ただし、生育速度や離乳時期には地域・個体差が大きい。繁殖の成功を理解するには、捕食や食物条件だけでなく母親の年齢や経験なども重要になる。