1947年、コンピューターの不具合の記録に、本物のガが貼り付けられた。
ハーバード大学の計算機Mark IIのリレーにガが挟まり、装置がうまく動かなくなった。担当者は原因となったガを取り出し、1947年9月9日の記録帳に貼り、実際の虫による故障だとユーモラスに書き残した。
ただし『バグ』という言葉は、この事件で初めて生まれたわけではない。機械の不具合を指すbugは19世紀から使われていた。この記録が有名なのは、比喩だった言葉が本物の虫として現れたためだ。
記録帳に貼られたガは、語源の説明として有名になった。しかし機械の不具合を『バグ』と呼ぶ表現は、それ以前から存在していた。
このエピソードの面白さは、比喩で使われていた言葉が、実物の虫が原因となった機械の故障で文字どおり現れたこと。『この事件が言葉を発明した』と考えるのは誤解だ。