猫が人間の暮らしに入り込んだ始まりを考えるとき、まず重要なのは農業である。穀物を蓄える場所にはネズミなどの小動物が集まり、それを狙う野生ネコが人の集落へ近づきやすかった。
人間にとっても猫にとっても利点があった
農村には獲物がいる。人間にとっては穀物を荒らす小動物を猫が捕食してくれる。最初から現代の愛玩動物のように飼われたというより、互いに利益がある関係から距離が縮まったと考えられる。
古代DNAが教えること
2017年の古代DNA研究では、近東の集団とエジプトの集団が異なる時期に家猫の遺伝的歴史へ寄与したことが示された。
猫は人間の海上・陸上の交易路とともに各地へ広がった。世界中に猫が暮らす背景には、人の移動の歴史がある。
犬との違い
犬は非常に早い段階で人と生活するようになり、後には様々な仕事のため強い人為選択が行われた。一方、猫は長い間、野生の狩りの習性を残しながら人間環境に適応してきた。
こうした違いは、現在の猫が一頭で狩りながらも社会的関係をつくれることや、犬ほど外見・体格の品種差が大きくないことにも通じる。
